NPO法人 開発教育協会(DEAR) [マーケティング基礎調査]

DEARは、国際協力NGOや国連関係団体、地域の市民団体など約50の民間団体と約700名の個人で構成されている、「開発教育*」を推進するためのNGOです。DEARの活動の特徴は、様々な立場の人たちが一緒に「学びの場」づくりに参加し、“世界”と“学びの場”をつなぐ、参加型学習型のプログラムをつくっていることです。教育関係者やNGO・NPO、青年海外協力隊OB・OG、国際機関、国際交流協会、自治体、研究者、学生など、幅広い層が参加しています。
DEARは、開発教育を日本の教育現場をはじめとして、様々な場に広げていくために、主に次のような役割を担っています。
・政府との対話や、政策に対する提言を行うこと
・世界各地の関係団体との情報交換やネットワークづくり
・開発教育の調査研究を進めること
・開発教育に関連する国内外の様々な情報を収集・発信すること
・地域や学校などでの「学びの場」づくりを支援すること

*開発教育:
南北問題や貧困、環境破壊といった問題が、先に工業化した国々との関係の中で構造的に起こることを理解し、それらの問題の解決に向けて、一人ひとりが参加し、行動していこうとする教育活動です

http://www.dear.or.jp/

NPOのニーズ

DEARは、活動開始から30年を越えた今、次なるステージに向けて、会員、寄付者、活動支援者を増やしていくために、主力である教材販売事業を強化させたいと考えていました。そのため、効果的で実践可能なプランの策定が必要とされていました。

チームの取り組み

教材事業の現状を把握するため、教材販売実績など関連する過去のデータの分析を行いました。また、教材購入者へのヒアリングや無料の教材をダウンロードした方を対象としたWEBアンケートを行い、多角的な情報収集に努めました。調査結果から見えてきた現状の課題に対して、事業方針と具体的なアプションプランを提案しました。

主な提案内容は、次のとおりです。
・教材販売のメインターゲット設定
・メインターゲットのニーズと購入ボトルネックの把握
・優先課題と、その解決に向けたアクションプラン
・中期的な課題の示唆
・売上シミュレーション

プロジェクトにおける一番のチャレンジは、収集した沢山の情報の中から示唆を見つけることでした。週末にプロボノメンバーで集まり、ブレストとワークショップを繰り返し悩みながら議論を続けました。その結果、「購入プロセス」にボトルネックが存在することを発見!DEARに課題解決に向けた新たな視点を提供することができました。

成果

チームの提案が、DEARの次のようなアクションに結びつきました。
・ 教材の中身を知ってもらうために、ホームページ上で教材の一部閲覧機能を付加、試読のしくみを導入した。また、イベント時の対面販売を強化した
・ 教材の使い方を理解してもらえるように、活用事例を「実践レポート」としてホームページに掲載した
・ 学校教材の大手カタログ会社に営業を行った。来年度より、DEARの教材のカタログ掲載が決定している
・ Webアンケートで明らかになった「満足度の高さ」という調査結果を、団体の広報・営業活動に活用するようになった

プロボノチームによる調査で可視化された団体や教材への高評価は、DEARスタッフのみなさんの大きな自信につながりました。そして、営業活動にも積極的に乗り出すようになりました。その結果、大手教材教具カタログ会社との契約が実現。来年度から全国6万5千校の小中高校にカタログが配布されるなど早々に販売ルートの拡大に成功しました。今後の売上増加に期待大です!

また、プロボノのプロジェクト終了後も、プロボノメンバーとDEARの交流が続いています。ボランティアとしての活動参加や、メンバーの所属する企業との交流など、DEARの活動を支える仲間が増えました。

NPOの声

NPO法人開発教育協会/DEAR
事業担当 八木 亜紀子さん
「開発教育」という言葉も当会も、一部の教育関係者やNGO業界では知られていますが、一般に広く知られているものではありません。当会の主力事業のひとつで、「開発教育」の実践の柱となる「教材」を、「既によく知っている人」だけでなく、より多くの人に届けたい。そのためには、「開発教育」も当会のこともよく知らない人に相談するのがよいのでは。ということで、サービスグラントの新規事業である、マーケティング基礎調査に応募しました。

集まったプロボノチームの皆さんは、教育業界とはあまりご縁のない、企業勤務の方々で、わたしの期待通りに、第三者の立場から率直な質問をしてくださいました。「教材」を「商品」として考えることが、わたしにはとても新鮮な体験でした。

調査では、まず、過去の教材購入者の大量のデータを分析していただきました。「あまり整理されていない生データですが‥」とこちらが恐縮すると「手が入ってない方がよいです!」とのお答え。「数千件ありますが、こんなに多くても大丈夫ですか?」と尋ねると「多ければ多いほどいいです!」と。「どんだけデータが好きなの…!?」とびっくりしました。

データを分析後、抽出した教材購入者にウェブ・アンケートを行いました。そのアンケートの回答率の高いことにも驚きましたし、満足度が97%であったことは大きな喜びでした。さらには、78%の方が「ほかの人にも教材を勧めたことがある」と回答してくださいました。この高評価は、わたしたちの大きな自信につながりました。

アンケートに加えて、複数の方に、ヒアリングをしていただきました。プロボノチームの方と教材利用者の方が、初対面にも関わらず2時間も3時間もかけてお話をしてくださり、その記録の読み応えのあること!第三者であるプロボノチームの方によるヒアリングだからこそ、お話くださったことがあることがうかがえ、たいへん感謝しています。

その後に当会が実施したアクションについては、上記の報告の通りです。特に、学校向けのカタログへの掲載は初の試みとなります。成果が出るのは2015年の春以降のため、まだご報告ができませんが、このような新しい取り組みを行うきっかけは、プロボノチームのみなさまがつくってくださいました。

最後に2点、付記しておきます。

その1。プロボノチームのメンバーの方々と、プロジェクと終了後もお付き合いができ、ある方はボランティアとして、ある方は社内研修の場に誘ってくださいました。このような事後の広がりがあるのも、プロボノの魅力のひとつです(終了後の打ち上げも、とっても楽しかったです!)。

その2。サービスグラントのプロボノチームとプロジェクトと実施するのはウェブサイトのリニューアル(2008年)に続き、2回目でした。プロジェクトのすすめ方や評価の仕方など、各段に向上しており、進化し続けるサービスグラントの姿は刺激になりました。

プロボノチームの皆さま、本当にありがとうございました。サービスグラント事務局の皆さま、おそらくまた、3回目、4回目のプロジェクトの申請をさせていただくことになると思いますので、どうぞよろしくお願いします。



チームメンバー

その他の実績

  • 絡みあった糸をほぐすように整理、断捨離。更新がとても楽になりました。
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  • 様々な考え方や意見を出し合うことで、自らの活動への意識が深まりました。
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  • ホームページを見たという個人や企業から、会員や寄付の申し出を受けました。
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  • 自分たちの考えているミライに、一歩近づくことができました!
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