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NPO法人 音の風(印刷物(団体紹介パンフレット等))

分析結果に基づいたパンフレット制作
会員数が1.5倍で反応を実感

 

 

支援先団体:NPO法人 音の風
プロジェクトの種類:印刷物(団体紹介パンフレット等)
実施期間・エリア:2013年12月~2014年8月(関西)

 


 

 

地域や障害のある方へ届ける
「音楽」でつながる社会福祉

 

京都を拠点に地域に暮らす人々の心の交流の機会を「音楽」を通じて創出しながら、社会福祉、音楽文化の向上につながる様々な取組みをしています。ボランティアがグループを組んで、社会福祉施設・地域の行事・ホームパーティー・イベントなどに音楽を届けるミュージックデリバリー活動やアーティストの派遣、地域の人を繋ぐことを目的とした音楽教室、障がいのある方と地域を音楽でつなぐイベント スマイルミュージックフェスティバルの開催などを意欲的に展開しています。

 

 

活動をより加速させるパンフレットを作成
会員・寄付やイベント参加スタッフの増加を期待

 

音の風の団体設立は2003年。それから10数年が経過していますが当時に作成したパンフレットを長年使い続けてきました。規模や活動領域が広がるたびに自分達でなんとかリニューアルを、と一部を書き換えたり、手づくりのチラシを作ってみたものの、活動の源泉となる会員や寄付の増加にはなかなか繋がらずに課題を抱えていました。
サービスグラントの活用を通じて、「文字ばかりで情報がまとまっていないパンフレットの見直し」「パンフレットの刷新によって、事務運営スタッフの人手不足の解消、会員・寄付の増加、イベント参加スタッフの増加を図り、活動をより加速させる」ことが期待されていました。

 

 

分析から戦略を練り
データに基づいたパンフレット作りを

 

チームでは、以下のようなポイントでプロジェクトを推進しました。

 

  • パンフレットを手に取る人(ターゲット)の目線から、デザイン・内容を検討した。
  • 時間・経済的に余裕があると思われる40歳代女性(主婦)をメインターゲットに設定し、対象を意識した読みやすく親しみやすいデザインに変更した。
  • 実際に活動しているメンバーの生の声が一般の人の興味を引くと考え、年齢・経歴・活動内容が異なる様々なメンバーに個別にインタビューを実施しパンフレットのコンテンツに反映させた。
  • 発信する情報を整理し、文字数を減らして写真を多く掲載した。
  • 会員増加の目的を達成するために、単にパンフレット制作だけではなく一歩踏み込んで、入会説明会の必要性やロゴマーク・名刺のリニューアルなど、ターゲットとする方々に入会して頂くまでの一連の流れで提案を行った。

 

 

「イベント参加者の増加など効果がみられた」
次の課題解決に向け前進中

 

提供後の訪問インタビューで、パンフレットにまつわる成果のエピソードを尋ねると、以下の様な成果が報告されました。

 

  • 東山青少年活動センターの方から、パンフレット作成の参考にしたい旨連絡があった。
  • パンフレットニューアルに合わせてホームページの刷新も自ら行ったことで、若い人達が活動に興味を持ってもらえるようになるなど、相乗効果が出ている。
  • パンフレットリニューアル後、実感としてかなりの反応があったと感じている(会員数が80名から120名に増加)。
  • 会員増加により財源の確保、地域音楽活動の維持(参加メンバーの欠員で依頼を断ることが無くなり信頼が維持できるようになった)、参加できるイベントの増加、主力となる人との出会いにつながった。

 

など、数値的にも質的にも活動の基盤を支える変化があった事が確認できました。

 

一方で、チームとも共有したターゲットである40歳代の女性が多く集まり、目標自体は達成できましたが、事務局の運営よりもイベント参加に興味がある方が増えました。その中からいかに今後の継続的な組織の運営側としても活躍をいただける様に促していけるのか。また、1.5倍に増えた入会者が退会してしまわないためにも、今後は運営面の強化と事務運営スタッフの育成の必要性に触れておられ、早くも次なる課題解決へと進まれている様子を確認できました。

 

音の風のウェブサイトはこちら

 

音の風のプロジェクトの様子はこちら

 

プロジェクトのその後(支援先団体からの声)

 

その後のインタビューにも協力いただいたプロボノワーカー、コピーライト担当の馬場さん、デザイン、カメラ担当の米倉さんと音の風の西野さん

 

NPO法人 音の風
代表理事 西野 桂子さん

 

NPOを運営するためには、幅広い知識や技能が必要になります。少ない運営スタッフではありますが、スタッフの適正にかかわらず、事業の企画運営はもちろんのこと、財務管理や会計経理、税務処理についても幅広く対応しなければなりません。毎日が、様々な処理に追われる日々。
 そんな中で、私たち音の風が一番課題に感じていた部分が、情報発信の稚拙さでした。事業のフライヤーはもちろんのこと、NPOの本質にかかわる理念の部分についても、多くの人にわかりやすく伝えるには、どういう工夫をしたらよいのか。素人ながら試行錯誤を続けてはきましたが、理想通りには行きません。
 その時に出会ったのが、サービスグラントさんのプロボノワーカーの存在でした。私たちの活動に共感してもらえるひと、仲間を増やしたいという思いから、情報発信の課題を解決したいと、このプログラムに応募したのです。
 
 プロボノワーカーの皆さんは、まるで、音の風の仲間だった?と、勘違いするくらいに、前向きな気持ちにあふれていました。
 実際のパンフレットづくりでは、自分たちでは気づくことができない、私たちの良さや、逆に少し工夫したほうがよいと思われる点などを、具体的にパンフレットに落とし込んでいく作業は非常に有意義な時間だったと思います。
 なにより、完成したパンフレットをきっかけに、新しい出会いがたくさんありました。会員さんが増えたことももちろんですが、パンフレットを見て、音楽活動の依頼が増えたことも大きな成果だったと思います。
 そして、今回学んだことを生かして、各事業のチラシづくりや、ホームページでの発信にもつなげています。着実にステップアップしていることを実感しているところです。
 まだまだ課題はありますが、課題があるからこそ、さらに次のステップへと進んでいけるのだと思います。今回、よいきっかけをいただけたことを心から感謝しています。

 

※掲載内容は2016年2月時点のものです。

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