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HUG for ALL(営業資料)

営業資料と提案方法を得て、新たな層にアプローチできるように!

NPO法人 HUG for ALL
プロジェクトの種類:営業資料
実施期間・エリア:2021年6~9月(東京)
協働企業:住友商事株式会社
住友商事株式会社は、グローバルで取り組む社会貢献活動プログラム「100SEED」の一環として

教育支援プロボノを実施しています。

 


 

NPO法人 HUG for ALL 代表 村上 綾野さん

 

 

プロジェクト当時の活動内容

 

さまざまな企業にアプローチするための営業資料を作成

 

NPO法人 HUG for ALLは、児童養護施設で暮らす子供たちに対する「安心できる居場所づくり」と「生きる力を育む支援」に取り組んでいます。対話や体験を重視したまなびを通し、子どもが生きていくために必要な力を身につけることを支援。今後は、学習支援に留まらず、施設退所後の自立支援まで、「切れ目のない支援」を目指し活動を広げる予定です。

 

2021年のプロボノプロジェクトでは、団体の活動の価値を見える化し、企業に対する寄付やボランティア募集のための営業資料を作成しました。

 

プロボノチームは、まずは団体のスタッフやボランティアの方へのヒアリングを行い、団体の活動内容や魅力について確認を行いました。また、つながりのある企業の方々へのヒアリングを行い、企業から寄付を得るための要件や具体的な事例について情報収集をしました。加えて、活動内容と類似する活動を行っているNPO団体、財団等の寄付企業の調査を行いました。

 

その後、中間提案を行い今までのヒアリングや調査結果を踏まえた成果物イメージのすり合わせを行いました。
最終的には、団体の活動紹介だけでなく、団体が活動を行っている背景や企業ができる支援内容についてもまとめた営業資料を納品しました。加えて、営業資料をベースとしたチラシや営業資料活用のヒントなども提供しました。

 

HUG for ALLのプロジェクトの様子はこちら

助成申請のきっかけ・プロジェクト中の感想(支援先団体より)

 

プロセスがしっかりしている安心感で選び、申請

 

2020年度と2021年度、続けてサービスグラントのプロボノプロジェクトに取り組みました。初めて申請をした2020年の時は、認知向上や、ボランティア募集、寄付の拡大などにつながるコミュニケーション強化を考えていたタイミングでした。ボランティアメンバーとは違う関わり方をしてくれる人がいないかと、プロボノを調べました。そのなかで、事務局のサポートが手厚く、プロセスが一番しっかりしていると感じたのが、サービスグラントでした。
2021年は、今まで団体や社会課題を知ることのなかった企業人の方々をより一層巻き込んでいきたいと思い、営業資料の作成をお願いしました。

 

コロナ禍で現場見学がかなわずも、多数のヒアリングでカバー

 

今回のプロジェクトでは、プロボノチームの皆さんが、とても多くの方にヒアリングをしてくださいました。団体内で10人弱、外部の方5人くらい、それにチームが独自で開拓してくださった方を含めると、合計で15~20人くらいだったと思います。ヒアリングをしっかりやっていただくことがプロジェクトの成功につながると思っていましたし、実際に貴重な声をたくさん集めていただけたので、調整は大変でしたが、たくさんの人に聞いていただけてよかったです。
ヒアリングを重視していたのは、コロナ禍で支援現場にプロボノチームの皆さんに来ていただくことがかなわず、直接見て知っていただくことが難しかったので、ヒアリングで補いたいと考えたところもあります。最初に団体内部へのヒアリングをしてくださり、子どもたちの状況や私たちの思いをお話しできたので、そこで理解のステップを踏んでいただけたと感じています。

 

プロボノチームとは「仲間」と思い合える関係性を大切に

 

プロボノチームとのコミュニケーションはオンラインでの打ち合わせとメールでのやりとりが中心でした。メールは翌日にはご返信が来るというようなスムーズさで、かなり頻繁に連絡をとっていました。
プロボノチームと協働するなかで大切にしていたのは、まずはお互いに仲間として思い合える関係性をつくること。そして、きちんとチームの方とコミュニケーションをとることです。プロジェクト以外のお仕事やご家族のことなど雑談を大切にして、お一人お一人のことを知って、どういう思いでご一緒してくれるのかを理解したうえで、率直にお話しできる関係を築きたいと思っていました。「団体内はニックネームで呼び合っているので、皆さんもぜひニックネームで呼んでください」とお声掛けをするなど、お客さんじゃなくて仲間として扱ってください!と、ぐっと関係性を近づけられたことで、お互いに遠慮せず話せるようになったと思います。

 

 

 

プロジェクトを終えて(支援先団体より)

 

一般の方に分かりやすく伝わる表現を、一緒に考えてくれた

 

対外的に活動内容を紹介する資料としては、イベントで講演するときのプレゼン資料などは持っていたのですが、今回は営業資料ということもあり、どうすれば一般の方に分かりやすく伝わるかという視点を持って作ってもらえたのが、とてもありがたかったです。
具体的なエピソードを一つ挙げると、「生きる力を育む支援」という言葉が、一般の人には分かりづらいとご指摘をいただき「学習支援」という言葉を使ってはどうかとご提案いただきました。でも、その言葉には私たちが大切にしているこだわりもあったので、「学習支援」という言葉は使いたくないとお伝えしました。それに対して、プロボノチームの皆さんは、私たちたちの思いや社会課題の捉え方をしっかりくみ取りながら、世の中にどう伝えていくとよいかを一緒に考えてくれました。

 

まだプロジェクトが終わったばかりで、成果物の営業資料を持って企業への営業には行けていないのですが、月1~2回行っているボランティア説明会の活動紹介に活用させていただいています。この資料を使って説明するとすごく説明しやすい! と、担当者も喜んでいます。

 

ヒアリングを重ねるなかで、プラスアルファの提案も

 

プロボノチームの皆さんがヒアリングをしていくなかで、私たちならこういう企業にアプローチする、こういう言葉が響くと思う、といった提案を「営業資料のヒント」としてまとめてくださったことも、とてもうれしかったです。
さらに、企業に営業に行く際は代表か担当の方にお話しをするので、その方から他の方に説明してもらうためのチラシがあるとよいのではと、営業資料とセットで使いやすく、よりインパクトを残せるようなチラシを一緒に作ってくださいました。
いずれも、スコープとして定めた成果物に加えての提案で、私たちの思いや活動に共感し高いモチベーションで取り組んでいただけたことが、本当にうれしかったです。

 

そのほかにも、プロボノチームの方がプロジェクト後も寄付をしてくださったり、チームの方のお父さんが団体の活動に共感してボランティアとして参加してくださるようになったり! 個人としても関係性がつながっていて、何かあれば力になりたいと思ってくださっていることがすごくありがたいです。

 

質の高い成果物が生まれるプロセス設計が、サービスグラントの魅力

 

サービスグラントのプロボノプロジェクトを2回経験して感じるのは、たくさんヒアリングをした方がいいとか、ユーザーインサイトを明らかにした方がいいというのは分かってはいても、日常の活動にどうしても時間をとられて、団体内ではここまでレベルの高い成果物はできなかっただろうということです。思いを持ったビジネスパーソンが集ってくださり、さらに、その方々が関わりやすいようにサービスグラントがプロセス設計をしてくれているので、質の高い成果物が生まれやすくなっている。それが、サービスグラントでプロボノをお願いする価値だと思います。

 

 

※本記事は、2021年12月9日開催の団体向けプロボノ事例説明会の内容を元に作成しました。

 

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