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【開催レポート】
町会・自治会つながりフェスタ2026 ー 語ろう!学ぼう!広げよう活動の輪 ー

2026年3月14日に実施された「町会・自治会つながりフェスタ2026 ー 語ろう!学ぼう!広げよう活動の輪 ー」の開催レポートです。

 

【レポート 目次】

開催概要|町会・自治会つながりフェスタ2026 ーまちの応援プロボノチーム・まちの情報発信講座2025年度成果報告会

● 第1部|デジタル活用で情報発信を強化!まちの情報発信講座の成果共有

第2部|住民の町会への関心を高めたい!課題解決プロジェクトの成果共有

開催概要|町会・自治会つながりフェスタ2026
ーまちの応援プロボノチーム・まちの情報発信講座2025年度成果報告会ー

 

「より多くの住民に活動へ参加してほしい」「デジタルでも広く情報を届けたい」。

今年度もさまざまな町会・自治会の皆さんが、プロボノの支援を受けて課題解決に取り組みました。その成果報告や、参加者同士の交流を通して、活動の輪を広げるための解決策を探る機会として開催しました。

 

  • 日時:2026年3月14日(土)14時00分~16時30分
  • 会場:新宿NSビル 30階スカイカンファレンスホールA・B

当日は、町会・自治会所属の方々を中心に、まちづくりや町会・自治会の活動に関心を持つプロボノワーカーをはじめ団体、個人、区市町村の町会・自治会担当者等、登壇者含め100名を超える多様な方たちにご参加いただきました。本事業を経験した団体の生の声を届け、町会・自治会課題解決の方法としての「プロボノ」について広く知っていただくと同時に、参加者同士の交流を通して情報交換していただくことで、つながりを醸成する機会となりました。

 

第1部|デジタル活用で情報発信を強化!

第1部では、「まちの情報発信講座」に参加された西東京市第3区町会と日の出町第3自治会の事例を伺いました。「まちの情報発信講座」は、町会・自治会のみなさんご自身が、情報発信ツール作成に取り組む集合型講座で、事務局・プロボノワーカーが伴走支援するプログラムです。

登壇者:西東京市第3区町会 井戸井氏、日の出町第3自治会 野口氏・野一色氏

 

  • ホームページ作成コース:西東京市第3区町会 井戸井氏

ホームページ作成に取り組んだきっかけ

約1000世帯という規模の町会でホームページ作成に取り組んだきっかけは大きく4点あります。第一に、イベント情報をタイムリーに発信することで、参加者や活動を支えるサポーターを増やしたかったことです。第二に、地域にある文化財の保護活動について広く知ってもらいたいと考えました。第三に、自主防災・防犯会の活動紹介です。そして最後に、デジタルの強みである「情報の即時性」と「蓄積」というメリットを最大限に活かしたかったからです。私個人としても、30年前の知識を現代の技術でアップデートしたいという強い興味がありました。

 

開設後の手応え

会長からの依頼を受け、ホームページ作成にあたっては「人となりを出す」「地域の熱量を感じさせる」「スマホ前提のインターフェース」という3つの軸を重視しました。その結果、開設からわずか2ヶ月で、訪問者数が240名、ページビューは6600回を超えました。狙い通りの成果が出ていると高く評価しています。

 

  • LINE活用コース:日の出町第3自治会 野口氏、野一色氏

約110世帯の自治会でLINEを導入しようと考えたきっかけ

私たちは「つながりを大きくしたい」という思いで活動してきましたが、情報伝達が紙媒体のみという点に課題を感じていました。紙の資料では世帯主しか見ないことが多く、若い世代や家族全員には情報が届きにくい課題がありました。そこで、広い世代が当たり前に使っているスマホのプッシュ通知を活用すれば、「うちの自治会はこんな面白いことをやっているんだ」と直接知ってもらえると考えました。日の出町の案内で今回の講座を知り、デジタルの知識がない素人でも運用できるか不安はありましたが、思い切って応募しました。

 

講座を通じての気づき

大きな気づきが2つあります。1つはLINE公式アカウントの具体的な操作・運用スキルを習得できたことです。もう1つは、それ以上に重要な「情報発信のあり方」そのものを工夫する大切さに気づけたことです。講座の宿題としてアンケートを実施するなど、試行錯誤を繰り返す中で、CanvaやGoogleフォームといった便利なツールの存在も知りました。以前はテキスト中心の無機質な案内でしたが、今はイラストを添えたり、親しみやすい表現に変えたりと、住民に届くための実験を続けています。

 

  • プロボノのサポートについて

西東京市第3区町会:いわゆる「伴走型支援」が非常に有効でした。一方的に教えられるのではなく、一緒に走りながら課題を特定し、最終的には自分たちだけで自立して運営できるところまで導いてくれるアプローチでした。

日の出町第3自治会:自分たちだけでは、ITリテラシーの壁に当たって途中で挫折していたと思います。プロボノワーカーさんが常に隣にいてくれたおかげで、セキュリティに関する些細な疑問などもその場で解消でき、スムーズに進めることができました。

 

  • これからのツール活用について

日の出町第3自治会:住民アンケートでは「回覧板を後からスマホで見返せるので便利だ」というポジティブな声も届いています。今後は日常の連絡だけでなく、災害時の情報収集などにも活用範囲を広げたいと思っています。ただし、一番大切にしているのは「無理をしない」こと。デジタル格差が生まれないよう、紙媒体とも適切に併用していく方針を掲げています。

西東京市第3区町会:デジタル活用を通じて相乗効果を生み出し、このツールを大切に育てていきたいです。全国の町会自治会が抱える課題は共通している部分も多いはずですので、私たちの運用ノウハウを蓄積し、他団体とも共有していきたいと考えています。最終的には、見返りを求めずに地域活動をしている人たちの「熱量」が伝わるようなツールにしていきたいです。

 


  • 質疑応答

Q:個人情報保護の観点で、写真掲載に関してはどうお考えですか。どういった対応を取っているのでしょうか。

日の出町第3自治会:個人情報のガイドラインを作っていて、写真に関しては、個人が特定できるものは許しを得ない限り掲載しません、と規定しています。会員の方にも安心して入って頂けるようにしています。

西東京市第3区町会:サイトポリシーとプライバシーポリシーで個人情報については最大限配慮しますと記載しています。まだ、困ったことは発生しておりませんが、気をつけなければと思っています。

 

Q:Webページ、LINEの運営作業の分配、引き継ぎはどのようにしていますか?

日の出町第3自治会:まだ始めたばかりなので、もう少しLINEの友達が増えたら、運営をしてみませんか?と案内を出したいと思っています。

西東京市第3区町会:今は、私が一人で面白がってやっています。運用に関しては、ある程度知識の共有ができるのでは、と思うのでこれから考えていきたいと思っています。

 

Q:公式LINEは有料ですか?無料ですか?

日の出町第3自治会:今は試行ということでやっているので無料アカウントですが、投稿できる数に制限があります。4月からは正式運用となり、月の定期発信など投稿数が増える予定なので、次の総会で提案して有料アカウントに変更予定です。

 

Q:紙媒体での発信を将来的にはWebに統合予定ですか?

西東京市第3区町会:紙とWeb両方を併用します。それぞれを使う方がそれぞれ違う生活、文化をお持ちなので、それぞれで補完できたらと思っています。

日の出町第3自治会:我々の町会は住民である一般会員と、企業やお店などの特別会員で構成されており、一般会員には紙とLINEと両方を続けます。特別会員とは、今はメールでやり取りをしていますが、希望があれば紙でも渡すことにして、LINE一本にしようかと思っています。

 

第2部:|住民の町会への関心を高めたい!課題解決プロジェクトの成果共有

第2部では、「まちの応援プロボノチーム」を活用された、下目黒五丁目自治会と八王子四谷町会の成果をご紹介しました。「まちの応援プロボノチーム」は、町会・自治会のみなさんの個別の課題解決をプロボノワーカー数名のチームで支援するプログラムです。

登壇者:下目黒五丁目自治会 沖氏・及川氏、 八王子四谷町会 橋本氏・大滝氏

 

支援プロジェクトの概要について

  • 八王子四谷町会 橋本氏、大滝氏

子育て世代の転入が増加している一方で、既存の祭りなどの行事の参加者が固定化していて、住民同士の対話が生まれるような交流の機会が不足していることを課題に感じていました。今年度から、会長、副会長、事務局など新体制になったことをきっかけに、様々な新施策を検討中。新たな発想で地域コミュニティを活性化させたいとの想いから、住民間の新たな接点を創出し、地域コミュニティを活性化させることを目的とした「住民間の新しい交流イベントの企画立案」と、そのイベントを告知する「チラシ作成(A4)」をプロボノチームと共に考えていきました。

 

  • 下目黒五丁目自治会 沖氏、及川氏

運営の改革を進め、デジタル化も加速する中、まだ「自治会は大変そう」というイメージが強く、次世代を担う新たな役員候補との接点が足りないという課題を抱えていました。今後3年間で、現役世代から新たに5名〜10名の役員を迎え入れることを目標とし、参画しやすい体制と、広報ツールを準備していきたいとの想いから、30代から50代をメインターゲットに、活動に共感してくれる新たな担い手をリクルートするためのキャンペーンツールを作成。運営の魅力の言語化や、まだ接点を持てていない層にアプローチするための施策をプロボノチームと共に考えていきました。成果物は、Canvaというオンラインのデザインツール上のデータで納品され、自治会側で最終化しました。

                                                              

  • 「まちの応援プロボノチーム」に応募したきっかけ

八王子四谷町会:私たちの町会は約1300世帯あり、夏の祭礼や資源回収などの活動に加え、300年の歴史を誇る「四谷龍頭の舞」という素晴らしい伝統行事があります。子育て世代の転入が増えている一方で、行事の参加メンバーが固定化され、新しい住民との交流が不足していることが長年の課題でした。役員体制が新しくなったことを機に、地域内部の視点だけでなく、プロボノという「外部の力」のアイデアを取り入れ、地域を活性化させたいと考えました。

 

下目黒五丁目自治会:目黒区の緑豊かな住宅地にある自治会です。地域の多くの方に参加いただきたいということで、自治会行事は会員限定という考え方を緩やかにして会員以外にもオープンにしたおかげで、5年前には毎年700人くらいの参加だったところ、今は約3倍の年間2000人規模になりました。活動は活性化できているのですが、運営を担う役員の数は年々減少しており、特に現役世代の運営への参画が急務でした。そこで持続可能な運営を目指し、30代から50代の働く世代を運営側にリクルートするための仕組みやツールを作りたいと考え、応募しました。

 

  • プロボノチームからの提案や成果物について

八王子四谷町会:プロボノの皆さんからは、イベントについて「四谷つながりフェス」という覚えやすく親しみやすいネーミングや、子どもを中心に多世代が楽しめるイベントコンセプトを提案していただきました。具体的な企画のアイデアはすぐにでも実践として動き出せるものでした。また、チラシは白黒印刷をすることを前提に、白黒でも親しみやすくわかりやすいチラシを提案いただきました。さらに、単なる一回限りのイベント企画に留まらず、数年先を見据えた将来的なロードマップまで提示してくれたことに非常に満足しています。

 

下目黒五丁目自治会:プロボノチームが実施した住民アンケートの結果はとても大きな成果でした。外部の客観的な視点で調査を行ったことで、私たちが想像していた以上に住民が自治会に対してポジティブな意識を持っていることが数値で明確になりました。これを根拠に、新しく「下五サポーター」という制度を作るための効果的なチラシを作成することができました。また、外の力であるプロボノの協力を得てアンケート等を実施したことからも、下目黒五丁目自治会が、新しい運営に本気で取り組もうとしている姿勢が住民の皆さんに伝わる結果となったと思います。

 

  • プロジェクトを進める上で工夫した点・良かった点

八王子四谷町会:町会内においては、新しいことを受け入れるのが難しい特徴がありますので、毎月運営委員会で進捗状況を細かく丁寧に説明していきました。また、プロボノチームとのコミュニケーションでは、私たちのチームは育休中のママたちを中心に構成されており、中には海外からオンラインで参加してくださる方もいました。オンラインツールをフル活用することで、時間や場所の制約を超えて繋がれる良さを実感しました。何より、現役の子育て世代の「生の意見」を直接聞くことができたのが、地域活動を進める上で大きな収穫となりました。

 

下目黒五丁目自治会:プロボノの皆さんはそれぞれ様々なバックグラウンドや専門スキルを持ったプロフェッショナルですので、その経験を最大限に尊重しました。こちら側の固定観念に無理に引き戻そうとせず、フラットな関係を意識しながら、時にチームへのメールが非常に長くなってしまうこともあったのですが、丁寧なディスカッションを重ねていきました。特にアンケートの設計、設問の検討はプロジェクトの序盤でしたので、お互いを知る意味でも注力した点でした。毎回プロボノの皆さんの真剣な姿勢に、関わる役員もどんどん感化されていき、進行とともに一体感が増していったと思います。

 

  • プロジェクトを終えて、町会・自治会の中にどのような変化が生まれましたか?

下目黒五丁目自治会:一番の変化は役員の意識です。担い手がいないことをみな課題として認識するものの、どう解決すればいいのだろうかというのが見えてなかったところに、今回の住民アンケートの結果をみると、実は働く世代の方であっても運営に参画する意向があることを明確に感じることができました。ただ、仕事や家族等との時間的な制約もあり、関わるための条件もいくつか示されていまして、日程がしっかりわかること、家族と一緒にやって楽しいことなどです。今後そこを改善していくことで、我々に協力していただける方を増やしていけそうな「光」を感じることができました。

 

八王子四谷町会:当初は役員5名だけで新しいことを始めることに不安もありましたが、プロボノチームの提案を形にしていく過程で、学生ボランティアや役員の有志など総勢20名の運営メンバーが集まってくれました。イベント当日は期待を大きく上回る100名以上の方に参加いただき、確かな手応えを感じました。

 

  • 今後の成果物の活用について

八王子四谷町会:私たちは今回のイベントを住民同士の交流促進の第一歩と位置付けていて、最終的にはキーパーソンとなる子育て世代をイベント運営側に巻き込んで、持続可能な町会運営に繋げていきたいと思います。

 

下目黒五丁目自治会:今までは役員かスポットボランティアという形のかかわり方がありましたが、そこに新しいステージが増えました。スポットボランティアでは物足りない人の背中を押す「新・下五サポーター」は、基本的には一年単位で更新ができて、年度途中からの参加もでき、年度途中で忙しくなったから抜けますということもできる、非常にカジュアルな関わり方を提案しています。「一度関わったらやめられないのではないか」という住民の不安を払拭し、地域活動のハードルを下げるためのツールとして活用していきたいです。

 


  • 質疑応答

Q:四谷つながりフェスのチラシはどこに、どのように配布されたのでしょうか。プロボノチームと戦略を相談されたのでしょうか。

八王子四谷町会:プロボノチームから配布先の提案を頂きました。また子どもたちが楽しむイベントなので、民生委員の仲間などとも相談して、小学校、児童館、保育所に配布したり、ポスティングをしたりしました。

 

Q:学生ボランティアはどうやって集めたのでしょうか。

八王子四谷町会:市役所のマッチング機関に相談したり、大学のボランティアサークルのSNSアカウントへダイレクトメッセージで依頼を出したりと、自分たちで積極的に動いて集めました。

 

Q:下目黒五丁目自治会さんの全世帯のアンケートはどう集計されたのですか?

下目黒五丁目自治会:担い手のメインターゲットである30~50代の方の意見を聞くことが目的でしたので、全世帯の一人一人にという形ではなく、子ども向け行事に参加されたことのある方へのメールや公式LINE、SNSでの案内、回覧板や掲示板、ホームページなどでアンケートへの協力依頼を行いました。

 

Q:下目黒五丁目自治会では、アンケートの回答率はどれくらいですか。実際にサポーターの新規登録にはつながりましたか。

下目黒五丁目自治会:アンケートの回答数はさほど多くなく50名でしたが、働く世代の40代の方がかなりの割合を占めているので、その質に満足しています。また実際にサポーターにというのは、プロジェクトの過程でヒアリングに協力してくださった方々の中から、すでに4名の方が来年度からのサポーター参加を快諾してくださいました。この段階で手をあげてくれたことは大変ありがたいことですし、来年度がはじまりましたらもっともっと集めていきたいです。

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