NPO法人 子ども劇場東京都協議会 [印刷物(団体紹介パンフレット等)]

*「子ども劇場、おやこ劇場」とは、“子どもたちの文化”が豊かに花開くようにと、芸術文化団体や地域の方々との共同で、演劇・音楽・芸能・あそびなどの様々な文化活動を地域に創り出している、会員制の会。
http://homepage2.nifty.com/tokyo-runrun/
NPOのニーズ
リニューアル以前に使用していたパンフレットは、下部組織である都内各地の子ども劇場が共通して使用できるような仕様ではなく、また、初めて「子ども劇場」について知る方に十分理解してもらえないという課題がありました。また、記載情報が不足していたり、古くなっている部分がありましたが、自分たちのリソースだけではリニューアルに着手するのは難しい状況にありました。プロボノチームには、団体の発信力を強化し、かつ、下部組織の広報力不足をカバーできるようなパンフレット制作が期待されていました。
チームの取り組み
団体の既存のパンフレットには、必要な情報が網羅されていないという課題があったので、まず、団体の様々な関係者へインタビューを実施し情報を収集していきました。インタビューの結果から、団体のミッションを明確にしていきつつ、主な活動内容や組織体制、沿革などについての情報を整理しました。また、「ネットワークの強さ」や「組織運営がしっかりしていること」、「事業実績の豊富さ」などインタビューで聞かれた子ども劇場東京協議会の強みを効果的に伝える方法を模索し、パンフレットを刷新していきました。
成果
新しいパンフレットには、団体のミッションや活動内容を明記し、沿革や組織体制をわかりやすく記載しました。中間支援組織としての子ども劇場東京都協議会のパンフレットが、下部組織である各地区の団体がNPO法人格をとったり、助成を受けようとする際の基礎資料として役に立っています。子ども劇場東京都協議会の活動実績は長年にわたり、活動への「想い」の強さがあります。そのような想いの強さで続けてきた活動を、プロボノ活動を通じて、客観的でわかりやすく紹介したり、対外的なアピールの方法や表現の方法が明確になっていき、組織基盤の強化につながりました。
NPOの声
NPO法人子ども劇場東京都協議会
理事 乗松好美様
当法人の広報パンフレットは、10年以上前のNPO法人取得の際に作成したもので情報も古く使いづらいものでした。リニューアルしたことで子どもの劇場の「思い」がきちんと伝わり、都内組織の共有ツールとして広報力不足がカバーされ、伝えたい情報が社会へ届けやすくなりました。この間、支援している都内子ども劇場のうち1劇場が認定NPO法人、5劇場がNPO法人を取得するなど結果として嬉しい成果が出ています。
『マーケティング』の中で当法人の活動に関わる様々な関係者の方々へのヒヤリングを実施していく中で、外部からの視点を客観的に分析していただき、私たちも愛ある容赦ないコメントから自分たちの強みやアピールすべきところを客観視できました。そのこと自体が、同じくして自分たち組織基盤を見直す時期とぶつかり、私たちの活動を前向きに見直す良いきっかけとなりました。感謝しております。
パンフレットだけではなく、チームの皆様の意思形成、ボランティアとして、また市民として社会をつくる姿勢や、「11月は、文化キャンペーンですか?それに間に合わせましょう。プロジェクトは、長引くとモチベーションが下がりますから…」の最初に行われた納期の設定…納品までわずか五か月という、スケジュール管理と毎回時間通りにミーティングを終えるプロとしての仕事から、大いに学ばせていただきました。
新しいパンフレットは、都内それぞれの子ども劇場の活動が、地域特性をもちつつ、子どもたちの見える現場で文化にアクセスしやすいよう活動していることが、初めて出会う人たちにも伝わりやすいと好評です。地域からまず発信できる要素を持った、あたたかいパンフレット。今後も子どもたちの様子や社会情勢を敏感に感じながら、少しずつ手を入れつつ育てていきたいと思います。