MENU
ログイン
プロボノワーカー
のみなさん
団体
のみなさん
閉じる

【開催レポート】2020年度地域の課題解決プロボノプロジェクト成果報告会

 

地域の課題解決プロボノプロジェクトの2020年度を総括するイベントとして、当年度の支援プロジェクトの内容や成果について、他の町会・自治会の方々に向けて広く発表する「成果報告会」を開催しました。

本年度はコロナ禍という環境下で、通常の町会自治会活動が滞る中でも、プロボノ支援を活用して前進した事例を学んでいただきながら、プロボノについての理解を深め、プロボノプロジェクトによる成果を周知する機会となりました。

当日は、都内の町会・自治会所属の方々や区市町村担当者のみなさんをはじめ、2020年度の本事業参加町会・自治会とプロボノワーカーのみなさんなど総勢約170名が参加。なお、緊急事態宣言下であったことから、視聴者・登壇者共にオンライン参加を中心とした運営とし、イベント終了後にも動画の視聴人数、視聴回数は伸び続けており(ユニーク視聴者数:270、視聴回数計:581/2021年3月21日時点)、オンライン開催により多くの方々にご覧いただきました。

 

【開催概要】

  • 日時:2021年3月13日(土)13時30分~16時30分
  • 参加方法: ①オンライン(YouTubeを通じたご自宅等でのインターネット視聴)
          ②新宿または三鷹の生中継会場への来場(パブリックビューイング)

 

【当日プログラム(レポート目次)】

第1部:「実践講座」を通じてホームページ等を作成し、情報発信に取り組んだ団体による成果報告

【ゲストトーク①/Facebookページ立ち上げ(晴海テラス自治会、滝山住宅ふれあいの会)】
【ゲストトーク②/ホームページ作成(中十条三丁目町会)】

第2部: 活動の後継や活性化など各地域の課題解決に「個別支援」で取り組んだ団体による成果報告

【ゲストトーク③/住民の意識調査・改善提案(南新井自治会)】

【ゲストトーク④/業務の棚卸し・運営改善提案(駒形町会)】

【ゲストトーク⑤/オンラインイベント企画立案(芝浦アイランド自治会)】

クロージング:本イベントのグラフィックレコーディング

 

第1部:「実践講座」を通じてホームページ等を作成し、情報発信に取り組んだ団体による成果報告

 

「実践講座」とは、事務局が開催する複数回の集合型講座への参加を通じて、プロボノワーカーのサポートを得ながら、町会・自治会の方ご自身が手を動かして、成果物を作成するものです。本年度の実践講座は、インターネットを通じた情報発信に取り組みたいという町会自治会の方々を対象とした内容でした。それぞれの町会自治会のFacebookページを立ち上げる講座、または、ホームページを作成する講座に、全部で13の町会自治会が参加しました。その中から、支援を受けた3つの町会・自治会と、成果物の作成をサポートした3人のプロボノワーカーにお話いただきました。

 

町会・自治会/登壇者名

区市町村

支援内容

晴海テラス自治会 松谷  稔氏

中央区

Facebookページ立ち上げ

滝山住宅ふれあいの会 上田 和俊氏

東久留米市

プロボノワーカー 桐岡 和希氏

中十条三丁目町会
佐藤 晃氏 村田 大八郎氏

北区

ホームページ作成

プロボノワーカー 興津 和宏氏 吉崎 勝哉氏

 

【ゲストトーク①/Facebookページ立ち上げ(晴海テラス自治会、滝山住宅ふれあいの会)】

※以下、晴海=晴海テラス自治会 松谷氏、滝山=滝山住宅ふれあいの会 上田氏、プロボノ桐岡=プロボノワーカー桐岡氏、進行=事務局

 

 

―Facebookページ立ち上げの背景と、実践講座への参加理由について教えてください。

晴海:タワーマンションの自治会。東京オリンピックの選手村が近いので周辺工事がたくさん行われている。マンション1階

の掲示板だけでは掲載スペースが限られており、そうしたたくさんある地域の情報を、住民にタイムリーに発信したいということで今回Facebookページを作った。加えて、周辺地域の“花鳥風月”、季節の移り変わりの様子や見えた景色など地域の魅力も発信できたらと考えて投稿している。

滝山:入居から52年が経ち、高齢化が顕著。防災をメインとした活動をしている。紙での情報発信は行ってきたが、文章作成などの労力がかかり大変だと感じていたので、Facebookはスマホで手軽にすぐに投稿、発信できる点がよい。実践講座終了直後の昨年(2020年)12月に焼き芋大会を開催するにあたり、日々の情報発信と共に、イベントを盛り上げようと考えた。そうした自治会の活

動を、その当日だけでなく前後も含めてほぼ毎日Facebookページに投稿している


プロボノ桐岡:プロボノワーカーとして、こうした町会・自治会支援に携わったきっかけは、普段会社勤めをしている中で、会社外での経験をしたいと考えたことが大きい。

―実践講座のどんなことが役立ちましたか?

晴海:Facebookページ作成自体は、一人で作ろうと思えば作れるが、どうしても独りよがりになったり偏ったりする可能性がある。プロボノワーカーさんや、一緒に実践講座に参加している他の町会・自治会の方が作っているものを見ながら、客観的な視点を持ちながら作ることができた

滝山:一番は、焼き芋大会のチラシを全戸に配布する際に、FacebookページのQRコードを掲載し、

紙というアナログな紙媒体と、デジタル媒体を組み合わせた発信方法を知ることができたこと。今は高齢者でもお孫さんとLINEを使っている人も多いので、スマホで撮影するQRコードは活用できる。

 

―プロボノワーカーと一緒に取り組んでみてどうでしたか?

晴海:お互い意見を交わしながら客観的な視点で作成することができたと思う。

滝山:自治会活動の後継者、若手の運営者をどのように見つけるかを考える中で、そのためにもFacebookページでの発信を学んでつなげていけたらと思う。

 

―プロボノワーカーとしてはどのような感想をお持ちですか?

プロボノ桐岡:今まで3~4つのプロジェクトでサポートをさせていただいたが、どの町会・自治会も後継者不足という課題や問題意識は共通している。プロボノワーカー自身、そしてプロボノプロジェクトを運営するNPO法人サービスグラントで町会・自治会支援の経験値を積んでためていくことで、他の困っている町会・自治会の方々にもアドバイスできることが増えていくのかなと思う

 

―Facebookページを作ってよかったことを教えてください。

晴海:情報発信ツールが増えたことで、発信できる情報量が増えたこと。自治会活動だけでなく、晴海という地域の魅力も発信できる。

滝山:これから実施する活動やイベントに

ついても、当日だけでなく準備段階や、活動後の啓発としても投稿を続けて盛り上げることができると思う

 

―今後、どのようにFacebookページを活用していきたいですか?

晴海:今はまだ一方通行的な情報発信になっている面もあるが、今後は、Facebookページでイベントの申込を受け付けるなど、双方向的なコミュニケーションができるような使い方をしていきたい

滝山:いまは私が1人でスマホで写真を撮って投稿しているが、今後は、若手の住民やいろんな立場の人からの情報発信を広げていきたい。投稿に対して「がんばって」など、投稿を見た人からコメントが付くくらい活発にできたらと思う。

 

晴海テラス自治会Facebookページ https://www.facebook.com/harumiterrace

滝山住宅ふれあいの会Facebookページ https://www.facebook.com/takiyamafureai

 

【ゲストトーク②/ホームページ作成(中十条三丁目町会)】

※以下、中十条 佐藤=中十条三丁目町会 佐藤氏、中十条 村田=中十条三丁目町会 村田氏、プロボノ興津=プロボノワーカー興津氏、プロボノ吉崎=プロボノワーカー吉崎氏、進行=事務局

 

 

―まずは町会の方にお聞きします。ホームページ作成の背景と、実践講座への参加理由について教えてください。

中十条 佐藤:中十条三丁目町会は、交通の便が良く、物価が安いなど住みやすいが、道路の拡幅工事と埼京線の立体交差化を控え大幅な人口の減少が心配されている地域にある。町内に5カ所設置されている掲示板はあまり見られていない、回覧を流してもなかなか廻らない等、町会発信の「情報」は届いていない。ホームページを作って情報や活動をお知らせできたらという強い思いがあった。できることは何でもやってみれば、という会長の後押しもきっかけとなった。

 

―ホームページで工夫したところを教えてください。

中十条 村田:工夫した点のひとつ目はワイヤーフレーム。グローバルページの下にページを細かに分けたメニューを吊るして表示することによって、索引としての意味合いが生まれ、見る人の目的に合った項目をすぐに検索できるようにした。ワイヤーフレームの検討の中で、町会としての特徴(財産目録、理事会の配置図、消火器の配置図等)を入れ込んだ。2つ目は更新した情報をトップページ上部にわかりやすく掲載することで、いつ、どこの項目や内容を変更したのかを案内することにした。3つ目はPDFファイルへのリンクを設定したこと。定期的に発行される掲示板や回覧版などはPDFファイルへのリンクを設定することで速やかに文面全体を示すことができるのでたいへん使い勝手が良いと感じている。

 

―実践講座のどんなことが役立ちましたか?

中十条 佐藤:目的・目標を整理すること、対象者を設定すること等、基本的なことを学習できたことが役に立ちった。ホームページをより良くするためには、ワイヤーフレームがいかに重要であるかということがわかった。

 

―ホームページを作ってよかったと思うことはどんなことでしょうか?

中十条 佐藤:これまで以上に町会活動を知ってもらえるようになった。回覧板、掲示板、メーリングリストに加え、ホームページという情報伝達手段が増えたことは町会にとって一歩前進

 

―今後、どのようにホームページを活用していきたいですか?

中十条 佐藤:「中十条音頭」を音で発信できるようにし、町内の盆踊り大会へと繋げられればと思う。また、非常用発電機などの防災機器の操作方法を動画で発信し、一人でも多くの皆さんが取り扱えるようにすると同時に、一緒に防災訓練を実施することによって、町会活動の輪を広げて行きたい

 

―プロボノワーカーの方にお聞きします。実践講座に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

プロボノ興津:伴走支援というスタイルのプロボノに興味をもった。団体さんと同じ目線で学びながらアドバイスできればお役に立てると思った。

プロボノ吉崎:忙しい時期だったので長期プロジェクトへの参加は難しいが、講座当日のサポートなら参加できると思った。

 

―団体と一緒に取り組んでみてどうでしたか?

プロボノ興津:住んでいる地域の自治会を担当することになって親しみがわいた。疑問点に対してはタイムリーに答えるなど納得できるサポートができたと思う。

プロボノ吉崎:近くて遠い存在なのが町会自治会。一緒に課題に向き合えたことがよかった。作るのはあくまで町会自治会でプロボノはナビゲーターとしてサポートすることに集中できた

 

―実践講座に参加しての感想を教えてください。

プロボノ興津:団体とのコミュニケーションをとりながらスキルアップもできた。プロボノは自分を見つめる活動であることを実感した。

プロボノ吉崎:実際にお話を聞けたことが貴重な経験でプロボノの醍醐味。町会自治会の課題は共通しているが解決に向けては個別対応が必要であることを痛感。それがやりがいであったと感じている。

 

中十条三丁目町会ホームページ https://naka3chokai.wixsite.com/kita-tokyo

 

 

第2部: 活動の後継や活性化など各地域の課題解決に「個別支援」で取り組んだ団体による成果報告

 

「個別支援」は、第1部でご紹介した「実践講座」で取り扱う以外のテーマについて、支援先となる町会・自治会ごとに、プロボノが5名前後のチームを結成して支援に取り組むプログラムです。運営を改善したい、参加の輪を広げたい、活動を刷新したい、といった、それぞれの町会・自治会がお持ちの課題に対し、それが解決に向かうような具体的な成果物を作成していきました。本年度の個別支援は、全部で6つの町会・自治会が参加しました。その中から、支援を受けた3つの町会・自治会と、成果物の作成をサポートした3人のプロボノワーカーにお話しいただきました。

 

町会・自治会/登壇者名

区市町村

支援内容

南新井自治会 伊藤 裕造氏

日野市

住民の意識調査・改善提案

プロボノワーカー 小林 理砂氏

駒形町会
永井 文雄氏 髙島 賢一朗氏

 台東区

業務の棚卸し・運営改善提案

プロボノワーカー 秋山 千起氏

芝浦アイランド自治会 栗山 由美氏

 中央区

オンラインイベント企画立案

プロボノワーカー 渡邉 健太郎氏

 

【ゲストトーク③/住民の意識調査・改善提案(南新井自治会)】

※以下、南新井=南新井自治会 伊藤氏、プロボノ小林=プロボノワーカー小林氏、進行=事務局

 

 

―プロボノ支援を活用しようと思った理由/プロジェクトに参加した理由について教えてください。

南新井:戸建てが多く立ち並ぶエリア。祭りが最大のイベントだったが台風時の避難を経験し防災に関する機運が高まり、今後は祭りと並んで防災への取り組みを考えて

いる。自分自身のシニア後の活動対象としてプロボノを考えている中で自治会の役員になることが決まり、改めて自治会について考えた際、自分たちだけで解決しようとせずに、他の町会自治会の事例を知ることが必要と思い参加した。

プロボノ小林:コロナをきっかけに社会課題に目が向くようになった中でプロボノを知り迷わず申し込んだ。住民目線での地域活動を考えていこうという南新井自治会の考え方に共感したことで手を挙げた。

 

―「個別支援」で取り組むテーマを住民の意識調査・改善提案とした経緯を教えてください。

南新井:いろいろな課題や問題点は従来から認識していたが祭りという一大イベントに集中し手がつけられていなかった。自治会の会員や地域住民が何を自治会に求めているのか、自治会のメリットをどう示すことができるかを考えるにあたってまず意識調査を行って、その後に改善提案ができないかと思いこのテーマを選んだ。

 

―プロボノプロジェクトでは、どのような手順で住民の意識調査を進めていきましたか?

南新井:重視したことは3点ある。1点目は誰に聞くかということ。会員はもちろんだが会員になっていない地域住民もアンケートの対象にしたかった。この地に定住を考えている家族がいる方をペルソナ像として考え、戸建てのお宅と家族向けの集合住宅にお住まいの非会員200世帯も対象とした2点目は、意識調査の前にプロボノには個別ヒアリングをお願いし、町会を辞めた理由など、質問項目を考える上で参考にしていただいたこと。3点目は紙でのアンケートにこだわったこと。紙でないと回収できないと思い自治会側でも協力して実施した。結果、4分の3は紙での回答となった。

プロボノ小林:自治会は住民の自主団体であって、活動は防災安全など公共的なものであり、特定のターゲットに届けたいというものではない。いかに住民の方を引き付けるかという難しさを感じた一方で、このプロジェクトを通じて地域の大切さの気づきの機会となった。

 

―プロボノプロジェクトの成果物についてご紹介をお願いします。

プロボノ小林:キックオフミーティングで目的や進め方を確認し、事前調査として個別ヒアリングをした。自治会離れの背景について仮説をたて、検証できるような質問項目を考えた。自治会よりフィードバックをいただきながら質問項目を確定した。調査アンケートの回収率45%ということで広く協力いただくことができた。集計時点で結果から見えた課題と改善施策をお示しし、その後、重点項目を提示いただいて最終的に提案した。

南新井:防災を軸に替えていこうという自治会側の計画とプロボノプロジェクトでの検討が同時に進行していた。

自治会側でやりだしていることとプロボノと協働しながら、提案いただいたこともどんどん取り込んでいく。お互いにチューニングしながら進めていけたと思う。

 

―今後、成果物をどのように活用されたいですか?

南新井:役員の任期が1年で現役員は3月で終了する。今回、アンケートの分析や改善案の提示で、できることは今年度すでに始めている。提案内容はたいへん良いし住民のニーズもわかってきたので、ぜひ来年度の活動につなげたい。4月の総会資料に今回の内容を盛り込んで、自治会の活動を継続するために新役員と連携しながら進めたい。

 

プロジェクトを実施してよかったこと、参加してよかったことについて教えてください。

南新井:今回の活動は住民からの評価も高い。地域の中でもプロボノ活動ができないかと考えている。

既に役員をサポートする委員に入ってきた方もいて、今回の活動がつながったことを感じている。コロナ禍で打ち合わせはオンラインでしたので、プロボノチームの皆さんと最後までお会いできなかったことは残念です。機会があればぜひ直接お会いしたいと思います。

プロボノ小林:個人的にも勉強になって地域のつながりの大切さを考えさせられた。ご一緒した他のプロボノメンバーの皆さんもとても素晴らしく楽しかった。チームワークで学ぶことも大きかった。本業以外のところで社会とかかわることは自分の幅を広げていく。ぜひプロボノの活動は続けていきたい。最終提案に対して、自治会の皆さんから評価をいただき嬉しかった。

 

【ゲストトーク④/業務の棚卸し・運営改善提案(駒形町会)】

※以下、駒形 永井=駒形町会 永井氏、駒形 髙島 =同 髙島氏、プロボノ秋山=プロボノワーカー秋山氏、進行=事務局

 

 

―プロボノ支援を活用しようと思った理由/プロジェクトに参加した理由について教えてください。

駒形 永井:役員の高齢化、なり手不足で行き詰まっていた。若い人に役員として入ってもらいたいと考えており、ぜひプロボノの力を借りて活性化しようと考えた。プロジェクト化が決まり、若手役員にも参画してもらおうと声をかけた。

プロボノ秋山:今回、5人のプロボノチームでPM(プロジェクトマネージャー)を担当。会社でPM業務の経験があり、仕事の経験が役立つのは素敵なことと思い参加した。他のメンバーは仕事で業務の棚卸しや業務フローづくりをしている、対象地域の近くに住んでいる、などプロジェクトとの関わりもあり、とても頼もしいチームだった。

 

―プロボノプロジェクトでは、どのような手順で業務の可視化と整理を進めていきましたか?

プロボノ秋山:最初にヒアリング、次に情報をまとめて成果物づくりという2つのステップを踏んだ。町会の方々へのヒアリングや資料確認では、まとめるイメージを基にした抜け漏れのない質問項目を作成することと、業務の目的を同時にお聞きして課題の抽出をすることを意識した。情報をまとめて業務手順書にするステップでは、端的でわかりやすいこと、納品後も町会で使い続けていただける形にすることにこだわった。他の部にも横展開でき、今後の情報更新がスムーズにできることを意識した。作業の節目で役員の皆さんに確認し、意見を反映しながら進めることができた。

 

―プロボノプロジェクトの成果物についてご紹介をお願いします。

プロボノ秋山:主要成果物の一つは業務一覧表。ヒアリングでお聞きした総務・会計業務をタスクレベルで一覧化し、いつ誰がどんな量の業務をしているかわかるようになっている。繁忙期や特定の人への業務の集中も見える化することで、事前の業務調整・作業量の予測・他部署の業務把握ができる。入力項目や、利用上の留意点をまとめた仕様書も作成した。もう一つの成果物は業務概要書。業務に参画する人向けの説明に役立てていただきたい

なお、業務一覧表と業務概要書は、プロボノ資料館に掲載されている富ヶ谷町会さんのプロジェクト事例を参考に作成した。こうしたアーカイブは大変役立つと思った。

当初予定になかったが、組織図も作成。初めて町会に参画される方にとって、責任者や業務を俯瞰して見られるものがあると良いと考えた。同じく作成した求人概要書は、町会役員以外の、初めて業務に参画いただけそうな人に呼びかけられるようサンプルを作成した。

駒形 永井:長時間にわたるヒアリングにより私たちがどこで困っているかを緻密に考えていただいた。成果物は町会の宝物と思っている。持続、ブラッシュアップするため、これからが町会の出番。プロボノチームの期待に応えられるよう頑張っていきたい。

駒形 髙島:若手世代は今までは先輩方の背中を見て覚える面があった。第三者の目から見た客観的な資料ができたことで、将来への不安が和らいだ。

 

―プロジェクトを実施してよかったこと、参加してよかったことについて教えてください。

駒形 永井:次の世代につなげるため、若手と一緒にプロジェクトを進めたこと。人数は多くなったが一緒に考えて、共有できたことが良かった。

駒形 髙島:生まれ育った駒形を盛り上げるため、若いころから色々な行事に参画してきた。今回のプロジェクトで、それら町会業務を維持するベースができたことが本当に嬉しい。

プロボノ秋山:町会を支援するプロジェクトに初めて参加したメンバーが多く、地域の課題を実感できたのは得難い経験だったという感想が聞かれた。今回作成した資料を持続的に使いたいと言っていただいたり、活動改善のモチベーションアップの様子を拝見したりと、町会の方々に喜んでいただけたことがチームの満足感につながった。自分自身も普段の業務を改めて見直す機会となり、社会人として成長の機会をいただいた。

 

―今後、成果物をどのように活用していく予定ですか?

駒形 永井:成果物で明らかになった業務に対し、どう役割分担をしていくか、足りないところは何か、書き加えることがあるかもしれない。皆に共有するのを楽しみにしている。リクルートの雛型も作っていただいたので、これを機会に町会内に住んでいる人に声を掛けて、一緒に活動していきたい。

駒形 髙島:更に使いやすく、わかりやすくなるよう改良を重ねて、町会に参画したいと思われるような、「町の参考書」のようなものにしていきたい。

 

 

【ゲストトーク⑤/オンラインイベント企画立案(芝浦アイランド自治会)】

※以下、芝浦 =芝浦アイランド自治会 栗山氏、プロボノ渡邉=プロボノワーカー渡邉氏、進行=事務局

 

 

―プロボノ支援を活用しようと思った理由/プロジェクトに参加した理由について教えてください。

芝浦:いつも自治会役員で企画運営をしてきたが、外部の視点から触発されたいと考えた。

プロボノ渡邉:普段の会社での仕事以外にも世の中との接点をつくりたいと思っていた。芝浦は普段仕事で通りかかることもあり、興味を持った。

 

―プロボノプロジェクトでは、どのような手順でオンラインイベント企画立案を進めていきましたか?

プロボノ渡邉:規模を縮小して実施されていた清掃活動・防犯活動にチームで参加。実際に参加者の声を聞いたり、居住者やエリアの様子を見たりして、企画を考える際の参考とした。現地見学や自治会とのミーティング等、役員の皆さんに会議室のご手配・感染症対策でたくさんのご配慮をいただいた。

芝浦:すぐに企画を立てるのではなく、自治会活動にチームが参加し、役員や会員の声を聞いていたことが一番重要だったと思う。結果、現状に即した企画提案をいただいた。ヒアリングにより要件をリストアップしていただき、それに沿って提案をブラッシュアップできたのも効果的だった。

 

―成果物内容のご紹介と、成果物のご感想をお願いします。

プロボノ渡邉:成果物としては計6点の提案。①清掃アプリを活用した「フォトコンテスト」、②家族や小グループでの現地実施とオンライン意見交換を組み合わせた「アイランド防犯点検イベント」、③散歩アプリ活用を提案した「ながらパトロール」、④自治会と住民との意見交換など音声ファイル配信を提案した「ラジオ番組」、⑤ゲーム性のある「ごみの投稿で50音MAP作成」、⑥写真投稿をベースとした「アイランドのWeb写真館」。

工夫した点は、ヒアリング結果から導き出した11点の必要要件。各提案を評価し、×や△の評価となる要件に対しては、できるだけ○に近づけられないか検討しながら、自治会の実情に沿った企画となるようアイデアをブラッシュアップした。

芝浦:実現可能性の高い企画を提案いただいた。約4か月のプロジェクト期間があったため、都度役員会に進捗や提案内容を共有し、双方向のフィードバックができた。今回のテーマだった美化・防犯以外のマーケティング、イベント担当役員の間でも、提案のあった企画を実施に進めたいという気運が醸成された。

 

―今後、成果物をどのように活用されたいですか?

芝浦:清掃アプリ活用イベントは、2021年4月実施に向けて住民にお声掛け予定。コロナ前の300人近い参加人数規模に戻ってきた段階となれば、他地域にも取り組みを発信したい。

また、今ある自治会のイベントと組み合わせて相乗効果を狙いながら実施したい。毎年恒例の「しままつり」と「Web写真館」を組み合わせることで地域愛を醸成したり、清掃活動と「ながらパトロール」「(派生形の)わんわんパトロール」を組み合わせることで美化・防犯を推進したり、といったことを考えている。

 

―プロジェクトを実施してよかったこと、参加してよかったことについて教えてください。

芝浦:自治会活動は基本的なことを継続すること自体もチャレンジ。その上で新しい切り口の提案を上乗せできる良い機会となった。各地域の活動にプロボノワーカーが参画することで、団体同士の協働や学び合いにも期待している。

プロボノ渡邉:今までほとんど参加していなかった地域活動をする機会となった。また、自治会の方々が住民のために活動しているのを見て、自分のためだけでなく誰かのために働く精神の大切さを感じた。

 

クロージング:本イベントのグラフィックレコーディング

 

終わりに、本事業の成果物を閲覧・ダウンロード可能な「プロボノ資料館」の紹介と、今回のイベントのゲストトーク内容をイラストなどを用いながらリアルタイムで1枚にまとめた「グラフィックレコーディング」をプロボノワーカーが披露し、3時間のイベントを締めくくりました。

グラフィックレコーディング by:文谷隆(プロボノワーカー)

 

 

SHARE ON